SEOのグレーゾーン
Googleパンダやペンギン等の影響で、最近何かと「コンテンツSEO」とか、「リンクしないSEO」というものが話題になる。
検索エンジンが検索結果の表示順位を決める要素に、外部リンクの要素が今だに健在だからである。
これはおそらく今後も踏襲され続けらると考えている。
なぜなら、外部リンクを評価の対象から外すとなると、内部要素オンリーになってしまい、スパムサイトが増える可能性が出てくると考えられるからだ。
例えば現在のSEOはリンクがメインだが、リンクを集めるのは容易ではない。
にも関わらず皆が外部リンクを集めるのは、少なくともそのサイトは本物の生きたサイトだからである。
本命サイトを上位に吊り上げる為の自作自演サイトなどは存在するかもしれないが、よほどの無知な人間でなければ自演サイトまで上位表示しようとは考えない。
結果、検索エンジンの検索結果には、上位に表示されるサイトはほとんどがしっかり作られたサイトで、下の方に埋もれているのは質が悪いものが多くなる可能性が高い。
これは検索エンジンからしても好ましい事である。
もし、外部リンクを評価しなくなったら・・
Windous98が出た当初、主な検索エンジンは
Yahoo
インフォシーク
goo
エキサイト
フレッシュアイ
などであった。
Yahooは当時でも別格であったが、ロボット型検索エンジンの代表はインフォシークだった。
このインフォシーク、実は検索結果のランク付けに外部リンク要素はほとんどなく、本文中にどれだけキーワードが含められているかという単純なものだったのだ。
そこで、背景色と同じ色のフォントカラーでキーワードを詰め込むスパムが横行し、検索結果を数ページにわたり独占する悪質な者も現れ、インフォシークは壊滅した。
フレッシュアイに関しては、ページを一文字だけ変えてアップロドするだけで、簡単に上位表示ができるというお粗末なものであった。
これらは外部リンクは順位付けには一切関係なく、内部要素のみで上位表示ができてしまうという、検索エンジンにとっては致命的な欠陥品だったのである。
Googleの技術は確かにすごいが、ランキング評価を内部要素オンリーにした場合、必ずどこかに落とし穴が生まれるものだ。
外部リンク要素は永遠に不滅
そこで考えられる結論は、外部リンクはよほどの技術改革がなされない限り、ほぼ不滅であろうという事だ。
SEOをやる上でも、訪れてくれたユーザーの為にも、価値あるコンテンツを作成する事はとても重要である。
ただ、それだけでは上位表示はできないし、価値あるコンテンツを作るのは非常に難しいのも事実だ。
例えば美容室のサイトであれば、どうしたって他の美容室サイトと似通ってしまう。
物販サイトもそうだ。
同じ商品を扱う業者が多ければ多いほど、独自性を出しづらくなる。
一般に「豆知識」や「質問Q&A」などで他サイトと差を付ける方法もあるが、これらはどこもやっている事であり、なかなか価値あるコンテンツを作る事は難しいものなのだ。
Googleガイドラインによれば、「既にいくつもある共存するコンテンツを作るのは賢くない。まだ誰もやっていない、新しい事を始めた方が賢いのではないでしょうか」というコメントがあるが、商売をそうそう簡単に変えられるものではないし、今やっている商売が美容室なら、やはり「美容室」でSEOを目指すしかないのだ。
共存するコンテンツが多いとなると、どうしたって外部リンクを集めた者が勝者となる。
もちろん、数が多ければ良いというものではなく、Googleに評価してもらえる外部リンクを集める事が重要となるが。。。
そんな中、コンテンツSEOを実践しつつも、外部リンクを集めるという事はやめれないサイトオーナーは多いはずだ。
ライバルがやる以上、こちらもやめるわけにはいかない。
白のSEOと黒のSEO、果たしてどちらが強いのか?
正直、「白のSEO」だけではライバルには勝てない。
白のコンテンツをコツコツ作り、メインサイトにリンクする方法もあるが、「白のコンテンツ」をたくさん作る事は極めて難しい。
白と黒の間、いわゆる「グレーゾーン」でのSEOは、自分が都合よく解釈しているだけの場合が多く、ほとんどは黒のSEOだ。
このような状況で、今は手さぐり状態で切り抜けるしかない状況に、苛立ちを覚える今日この頃である。