リンク無効化ツール
Googleがついにリンク無効化ツールを発表した。
以前から噂はあったが、期待を持つ反面、不安もまったくないわけではない。
●使用に関しては、十分な知識があるかどうかがカギ
このツールの目的は、Googleパンダやペンギンでペナルティを受けた場合、怪しいリンクを削除し、Googleに再審査の申請をする為に使用するものだ。
しかし、中には自分で削除できないものもあり、連絡を取ろうにも連絡先がないやっかいなものも結構あるのだ。
こういったサイトの中には、Googleのペナルティを受けているものや、悪質なものではウイルス感染しているものもある。
例えば、某SEO業者が販売している超激安リンク登録サービスで、Yomiサーチ50サイトに登録するというものがあった。
一時はSEOセミナーなどでも取り上げられるほどの人気ぶりであったが、最近ではそのサービスを利用した者の多くが、ペナルティを受けた、あるいは検索順位が落ちたなどの悪影響を受けた形跡が見受けられるのだ。
私自身もその一人だが、複数サイトでこのサービスを受け、全てにおいてペナルティが確認された。
自分で削除できるものは削除したが、一部ウイルス感染している上、削除フォームもなく、連絡先もないものがいくつか見つかった。
Googleペナルティの因果関係は立証できないが、当時行っていたSEO対策はこれしかないので、ほぼ間違いなくコイツが原因だと、今でも思っている。
このような事例は他にも多数存在し、Googleも以前から承知しており、問題視していた。
サイトオーナーの強い要望と、Googleの思惑が一致
上記のような問題のサイトは、Webサイトオーナーにとってはたまったものではないが、Googleからしても排除したいものである。
そこで誕生したのが、今回発表された被リンク無効化ツールである。
ツールには、コメント欄があるらしいが、ほとんど見られることはないようだ。
ただ、一応入れておいた方が、人間の目に触れた時、参考にされる可能性もあるようなので、どうしても伝えたい事がある場合は、入れておいた方がよさそうだ。
●素人は手を出すべきではない。
無効化ツール発表の席で、Google担当者・Matt Cutts(マット・カッツ)氏にいくつか質疑応答があった。
(Matt Cutts氏は、GoogleのSEOスパム部門の責任者である。)
中でも興味深いのが、「結局使った方が良いのか?」という質問に対するGoogle担当者の回答だ。
それが以下のコメンとである。(他の質問の回答も一部混ぜて編集しております)
Google担当者
「使って良いと思う。
Googleが使ってはいけないツールを公開するわけがない。
ただし、100%理解した上で利用すべきで、例えばコメント欄に日本語を入れた場合、文字化けする可能性があるので、ファイルはUTF-8でエンコードした方が良い。
“UTF-8でエンコード”の意味が分からない人は、冗談抜きで使うべきではない」
最初にも書いたが、このツールはあくまもペナルティを受けたサイトオーナーが、不自然なリンクを排除し、再審査のリクエストをする為のツールだ。
一歩使い方を誤ると、どんな影響が出るかもわからないとしている。
このツールを使って報告されたWebページは、Googleからペナルティを受ける可能性がある。
そのページに他のWebサイトがリンクされていた場合、当然影響を受ける可能性が高い。
つまり、他人に迷惑をかけるかもしれないのだ。
ツールを使ってスパム報告をするからには、自覚と責任を持てる人のみが利用すべきであって、安易な考えで使用すべきではない。