レスポンシブWebデザインの問題点
Googleが推奨するレスポンシブWebデザインだが、問題点も非常に多い。
それは、以下のような場合が考えられる。
1.画像の問題
携帯端末でレスポンシブで作成したサイトを見た場合、見た目にはデバイスに応じて縮小表示しているが、実際のサイズは元のままなである。
したがって不必要に大きいデータをダウンロードしていることになり、CPUの弱い端末や電波状況がよくない環境ではストレスを生む事になる。
2.リンクの問題
もし、レスポンシブで作成したサイトAから、PC・携帯・スマホ用を別々に用意しているサイトBにリンクした場合、携帯からPCサイトへリンクしてしまう事も十分考えられる。
フルブラウザ非対応の携帯では、場合によっては表示されない場合があり、表示されたとしてもレイアウトが崩れまくるリスクもある。
フルブラウザ非対応携帯端末は、概ねパワーが貧弱で、やはりストレスを与える。
3.SEO的な問題
レスポンシブWebデザインとSEOのページで書いたが、レスポンシブはGoogleが推奨するだけあって、さすがにGoogle検索では相性が良い。
しかし、Yahooモバイルでは工夫をしないと、インデックスすらされないという重大な問題があるのだが、世間ではこのことにあまり触れられていない。
PC版は現在はGoogleエンジンを使っているが、これが永久に続くとは到底思えない。
Yahoo独自の検索エンジンが使われるようになるかもしれないのだ。
以前のYahoo独自のエンジン、「YST」では、Movable Typeなどのブログ系ツールが相性が悪かったという事実もある。
現に当時のYahoo検索では、検索オプションとして「ブログを除く」というものが存在した。
私自身、20サイトほどMovable Typeで作成したが、1つもインデックスされなかったという苦い経験がある。
話をYahooモバイルに戻すが、Yahooモバイルは明らかにCHTML記述のコンテンツを「携帯サイト」として認識している。
それ以外はヤフカテ登録でもない限り、インデックスすらされないケースが非常に多いのだ。
レスポンシブWebデザインはユーザーエージェントで振り分けているわけではなく、デバイスのサイズによって、CSSでレイアウトを変えているだけである。
元は1つのコンテンツなので、これをデバイスによってHTML5とCHTMLに振り分けるという事でもしない限り、レスポンシブWebデザインでYahooモバイル攻略は難しいだろう。
Metaタグの記述はできるので、「<meta name=”CHTML” content=”yes”>は挿入できる為、一見で可能にも見えるが、検索エンジンがきちんと認識できるかが疑問である。
私自身、残念ながらそこまでの知識がない為、インターネットで調べてみたがそれらしい記事を見つける事ができなかった。
以上3点ほど説明してきたが、レスポンシブWebデザインは必ずしもベストでなない。
仮にこれらの解決方法があったとしても、ある程度の知識がなければできることではない。
ホームページを作成するWebマスターは星の数ほどいる。
しかし、上記のような壁にぶつかった時、それを乗り越えられる人は一気に絞られるだろう。
ホームページという情報発信ツールは、誰もが手軽にできなければならない。
なぜならば、ある分野の専門知識を持った者が情報発信してくれれば、それを見た人には役に立つものとなる。
しかし、情報発信手段がわからなければ、その役に立つ情報は人々に共有されなくなってしまう。
レスポンシブWebデザインは、「見る人」の為の技術ではなく、検索エンジンの為の技術と言っても過言ではない。